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診療放射線技師・臨床検査技師の給料が高い職場はどこか【企業規模別に比較】

診療放射線技師・臨床検査技師の給料が高い職場はどこか【企業規模別データ・2023年】

「大きな病院のほうが給料が高い」と感じている方は多いと思います。ところが、厚生労働省のデータを実際に確認すると、その前提が当てはまらないケースがあります。

この記事では、企業規模(従業員数)の区分ごとに診療放射線技師・臨床検査技師の年収を比べます。2023年の厚生労働省 賃金構造基本統計調査を使って、自分で集計した数字をお伝えします。

出典:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」を加工して作成


データの前提:企業規模による分類

最初に、データの限界についてお伝えします。

賃金構造基本統計調査の企業規模区分は、従業員数による分類です。病院・クリニック・検診センター・大学病院などの施設の種別ごとに分類したデータではありません

したがって、「大病院 vs. クリニック」「公的病院 vs. 民間病院」といった施設の種類による年収差は、このデータから読み取ることができません。施設種別の年収差については、現時点では集計できていないため、この記事ではお伝えしないことにします。

この記事でお伝えできるのは、「従業員10〜99人の事業所に勤務している場合」「従業員100〜999人の場合」「従業員1,000人以上の場合」という3つの区分の違いです。


診療放射線技師の企業規模別年収

企業規模別年収(診療放射線技師・臨床検査技師)

出典:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」を加工して作成

ここでは、診療放射線技師の企業規模ごとの年収を見ていきましょう。

企業規模(従業員数) 推定年収
10〜99人 581万円
100〜999人 523万円
1,000人以上 599万円

出典:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」(2023年・診療放射線技師)

最も年収が高いのは1,000人以上の規模の事業所で599万円、次いで10〜99人で581万円、最も低いのは100〜999人で523万円です。

「大きいほど高い」という並び順にはなっていません。中規模(100〜999人)が最も低く、小規模(10〜99人)と大規模(1,000人以上)がそれより上に来るという、やや反直感的な結果になっています。

1,000人以上と100〜999人の差は76万円です。同じ資格・同じ業務で、働く事業所の規模によってこれだけの差がある可能性があります。


臨床検査技師の企業規模別年収

同じ集計を臨床検査技師について見ると、並び順が変わります。

企業規模(従業員数) 推定年収
10〜99人 499万円
100〜999人 544万円
1,000人以上 564万円

出典:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」(2023年・臨床検査技師)

臨床検査技師については、規模が大きいほど年収が高いという、より単純な並び順になっています。1,000人以上は564万円で、10〜99人の499万円を65万円上回っています。

診療放射線技師では小規模が中規模を上回りましたが、臨床検査技師では小規模が最も低い値になっています。職種によって、規模と年収の関係が異なる点は注目に値します。


中規模が最も低くなる背景

診療放射線技師の「中規模が最低」という並び順の理由を、データから直接読み取ることはできません。いくつかの可能性として考えられることをお伝えします。

小規模(10〜99人)が高い要因として考えられることとして、小規模のクリニックや検診センターでは、一人あたりの業務範囲が広くなりやすい分、処遇を手厚くして人材を確保している場合がある、ということが考えられます。ただし、これはあくまで推測であり、データから確認できることではありません。

大規模(1,000人以上)が高い要因として考えられることとしては、大規模な法人や病院グループは労働組合の交渉力や給与体系の整備が進んでいる場合がある、ということが考えられます。これも推測の域を出ません。

統計上の数字はこの並び順を示していますが、その背景の詳細は一つひとつの職場の条件によって異なります。


診療放射線技師と臨床検査技師の年収比較

2職種を同じ規模で並べると、以下のようになります。

企業規模 診療放射線技師 臨床検査技師 差額
10〜99人 581万円 499万円 82万円
100〜999人 523万円 544万円 △21万円
1,000人以上 599万円 564万円 35万円

出典:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」(2023年)

診療放射線技師が高い傾向がありますが、100〜999人では臨床検査技師のほうが21万円上回っています。どちらの職種が常に高いという固定した関係にはなく、企業規模によって逆転しています。


施設種別ごとの年収差について

「病院とクリニックでは年収が違う」「公的病院と民間病院では待遇が異なる」という話は、現場でよく聞かれます。

ただし、この記事で使用している賃金構造基本統計調査は従業員数による規模分類であるため、施設種別の年収差を直接示すことができません。

施設種別の年収比較は、今後データを整理できた段階で別記事としてお伝えします。この点については、現時点では正確な数字をお伝えできないことをご了承ください。


年収差が生まれる仕組み

ここまでのデータから、企業規模だけでも年収に76〜82万円の差が生じていることがわかりました。

年収を決める要素はほかにも複数あります。

これらの要素が組み合わさって、実際の年収は決まっています。


現在の年収の位置を確認したい方へ

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年収を上げる手段の比較については「年収を上げる手段の比較」でまとめています。


使用したデータ

項目 内容
調査名 厚生労働省 賃金構造基本統計調査(令和5年)
調査年 2023年
集計対象 企業規模10人以上の常用労働者
取得方法 e-Stat APIを通じて一次データを取得・独自集計
推定年収の計算式 月額現金給与 × 12 + 年間賞与

本記事の図表はすべて上記一次データを独自に集計・加工したものです。

出典:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」