診療放射線技師の年収は何歳で頭打ちになるのか【年齢別データ2023年】
診療放射線技師の年収は何歳で頭打ちになるのか【年齢別データ2023年】
診療放射線技師(男性)の年収は、55〜59歳に768万円でピークを迎えます。 そして60〜64歳で567万円に下がります。下げ幅は201万円です(2023年・厚生労働省 賃金構造基本統計調査)。
ここでは、年齢ごとの年収の変化を実際のデータで確認していきましょう。
年齢別の年収
出典:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」を加工して作成
以下の表は、診療放射線技師(男性・企業規模計)の年齢階級ごとの推定年収です。
| 年齢階級 | 月額現金給与 | 年間賞与 | 推定年収 |
|---|---|---|---|
| 20〜24歳 | 26.2万円 | 53.0万円 | 367万円 |
| 25〜29歳 | 29.3万円 | 66.7万円 | 418万円 |
| 30〜34歳 | 32.9万円 | 92.7万円 | 487万円 |
| 35〜39歳 | 37.1万円 | 96.0万円 | 541万円 |
| 40〜44歳 | 39.5万円 | 108.0万円 | 582万円 |
| 45〜49歳 | 43.1万円 | 113.3万円 | 631万円 |
| 50〜54歳 | 46.5万円 | 140.4万円 | 699万円 |
| 55〜59歳 | 51.1万円 | 154.3万円 | 768万円(ピーク) |
| 60〜64歳 | 40.9万円 | 76.3万円 | 567万円 |
| 65〜69歳 | 31.9万円 | 76.3万円 | 459万円 |
| 70歳〜 | 33.0万円 | 58.9万円 | 455万円 |
出典:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」(2023年・診療放射線技師・男性・企業規模計)
20代前半の367万円から55〜59歳の768万円まで、約40年間で401万円上がります。 ただし、その上昇は60歳を境に大きく変わります。
60歳で年収が下がる理由
55〜59歳(768万円)から60〜64歳(567万円)への下がり幅は201万円です。 同じ職場で同じ業務を続けていても、60歳で給与体系が大きく変わることがあります。
これは定年後の再雇用制度の影響です。多くの医療機関では、60歳で一度定年を迎えたあと、再雇用という形で同じ職場に戻ります。この際、給与の計算方法が変わり、月額・賞与がともに下がるケースが統計上に現れています。
55〜59歳の月額51.1万円が60〜64歳で40.9万円になり、賞与も154万円から76万円に下がります。月額で10万円、賞与で78万円の減少です。どちらの変化も大きく、合わせて201万円という数字になります。
この構造は診療放射線技師に限った話ではありませんが、国家資格を持ち、技術的な能力が変わっているわけでないのに給与がリセットされるという現象は、統計として確認できます。
40代の年収の動き
職場で「40代になったら年収が上がらなくなった」と感じている方もいると思います。 データで確認してみましょう。
| 年代 | 推定年収 | 前の年代との差 |
|---|---|---|
| 40〜44歳 | 582万円 | +41万円(35〜39歳から) |
| 45〜49歳 | 631万円 | +49万円 |
| 50〜54歳 | 699万円 | +68万円 |
出典:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」(2023年・診療放射線技師・男性・企業規模計)
40代は全国平均では着実に年収が上がっています。ただし、これはあくまで全国の集計値であり、特定の施設での話とは異なります。小規模の施設では昇給の仕組みが限られているケースもあり、その場合は統計の平均よりも上がりにくいことがあります。
「自分の年収が統計より低い」と感じる方は、施設の規模や地域の影響も考えると状況が整理しやすいかもしれません。詳しくは「診療放射線技師の年収【厚労省データを独自集計】」でまとめています。
臨床検査技師との年収カーブ比較
同じ医療技術系の国家資格である臨床検査技師(男性)と比較してみましょう。
| 年齢階級 | 診療放射線技師 | 臨床検査技師 | 差額 |
|---|---|---|---|
| 20〜24歳 | 367万円 | 328万円 | +39万円 |
| 30〜34歳 | 487万円 | 524万円 | −37万円 |
| 40〜44歳 | 582万円 | 635万円 | −53万円 |
| 50〜54歳 | 699万円 | 675万円 | +24万円 |
| 55〜59歳(ピーク) | 768万円 | 702万円 | +66万円 |
| 60〜64歳 | 567万円 | 546万円 | +21万円 |
出典:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」(2023年・男性・企業規模計)
20代では診療放射線技師の方が高めですが、30〜40代では臨床検査技師が上回る年代があります。50代以降は再び診療放射線技師が高くなり、ピークの差は66万円です。
両職種とも60歳で同様に下がる構造になっています。
臨床検査技師の年齢別データについては、「臨床検査技師の年収【厚労省データを独自集計】」でも確認できます。
年収カーブの活用方法
年齢別のデータからわかることは、統計上は40〜50代にかけて年収が上がり続け、55〜59歳でピークを迎えるという傾向です。ただし60歳以降の急落は、勤め続けることだけが最善とは限らないことを示しています。
転職を検討している方は、自分の年齢と現在の年収を統計と照らし合わせて、現在の待遇が同世代の平均と比べてどのあたりにあるかを確認しておくと、判断の材料になります。
転職エージェントに登録すると、現在の求人の給与レンジを無料で確認できます。転職するかどうかを決める前に、情報を集めておくことができます。年収を上げる手段の比較については「年収を上げる手段の比較」(準備中)でまとめる予定です。
男女の年収差については「男女で年収はどれだけ違うか」もあわせてご覧ください。
使用したデータ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 調査名 | 厚生労働省 賃金構造基本統計調査(令和5年) |
| 調査年 | 2023年 |
| 集計対象 | 企業規模10人以上の常用労働者 |
| 取得方法 | e-Stat API を通じて一次データを取得・独自集計 |
| 推定年収の計算式 | 月額現金給与 × 12 + 年間賞与(厚生労働省の調査票定義に準拠) |
本記事の図表はすべて上記一次データを独自に集計・加工したものです。